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銀座にサブカルブームが到来?その行く末とは

COLUMN

2019.3.11

サブカルと銀座に共通点はあるのか

ハイカルチャーの街・銀座。彼らにサブカル要素など不要、つけこむ隙などないかと思いきや、検索すると意外にも「サブカル」がヒット。果たしてどんな理由があるでしょうか。

そもそも銀座とは、世界的に有名なファッションブランド、外資系飲食店など、さまざまな企業が参入する高級街、日本一高級店が立ち並ぶオシャレな街。

街並みにはハイファッションのブランドショップが溶け込むように立ち並び、ファッションブランドでありながら、カフェなどの飲食店を併設しているお店で有閑マダムたちがお茶を飲む。

はっきり言ってこの記事を読んでいるみなさまには遠い街だと思うのですが、最近はなんだか距離が近くなっているようです。

銀座は画廊が多い。でもそれハイカルチャーですよね

文字通り、銀座は画廊とかギャラリーが多いそうで。わたしのような庶民には「家賃か」としか言いようがない値段、むしろそれ以上のものがごろごろあるんです。ただの絵なのに。

銀座周辺のギャラリーを調べてみると200件以上ありました。コンビニより多いのでは。

あーなるほど、その中にサブカル的なやつがあるんでしょ、と思ったあなた、するどいです。現代アートのギャラリーがわんさか出てきました。

とくに、銀座最高のアングラサブカルスポット「ヴァニラ画廊」という所があるらしく、とある記事を引用すれば「一般の画廊とは異なり、ヴァニラ画廊で展示されているのはキワモノ系の作品ばかりです。

サブカル的というか、エログロ的というか、通常の生活や普通の美術館では決して展示されること自体が許されないようなアンダーグラウンド感溢れる作品を鑑賞することが出来ます。 基本的には『エロスとフェティッシュの専門画廊』を謳っており、展示されている作品はこの場所でなければ見られないものばかりです。」だそうで。

現代アートとサブカルの因縁は深い。けれどやはりアートを愛でる、というか購入できるということは、富裕層の嗜みな気がしますよね。結局ハイカルチャーの街なんじゃないかと思わされます。

蔦屋書店のブック&カフェをサブカルというのか

さらに、銀座とサブカルを繋ぐ理由の一つにGINZA SIX内にある蔦屋書店が挙げられるらしいです。

そもそも蔦屋書店がサブカルチャーといえるのか定かではないですが、たしかに通常の本屋では置いていない、メインカルチャーとは違う本も隣り合わせに並んでいます。

店長を務める山下さんの記事を読むと、「銀座は世界中から人が集まる場所なので、日本文化の提案をフロアの中央に据えています。海外から見た日本の魅力は、新しいものと古いものが混在していたり、ハイカルチャーとサブカルチャーが隣り合わせにあるおもしろさ。それが目でみてすぐわかるように、売り場を編集しています」。

わざわざ隣に並べるだなんて迎合されているじゃないのサブカルチャー。でも結局ハイカルチャーの隣に「置かせてもらっている」ってことですよね。

サブカルデートは純喫茶に行くらしい

サブカルカップル(そんなのあんのかと思うが)はスタバではなく純喫茶で語り合うと愛が深まるとかそうじゃないとか。そうじゃなくとも純喫茶=通らしい。そして純喫茶=ノスタルジック&レトロモダンらしい。カタカナだらけでクラクラしそうですよ。

それぞれのカップルの恋愛事情は知ったこっちゃないですが、本来来るべき客層とは異なっていると思うんです。

そうです、純喫茶はスポーツ紙片手にやってくる常連のおっさんたちのものなんです。たばこをふかしながらモーニング、午前のミーティングにくたくたになったYシャツもくたくたのサラリーマンがおいしそうにたべるランチ、サボる営業マンが一杯の上質なコーヒーを啜る場所、それぞ純喫茶!!

だから「コーヒーとゆっくり時間を味わえる 東京・銀座のレトロ喫茶めぐり」「【銀座7~8丁目】レトロ喫茶店で楽しみたい"乙女な時間"」とかキュレーションしておっさんたちの居場所を取り上げるのはよくないと思うんですよ。ハイカルチャーから逃れられる束の間の時間な訳です。

それをサブカルチャーがズカズカと足を踏み入れて、それでええんか? という話ですよ。でもサブカルってそれくらい図々しいものなのかもしれないですけどね。

一つだけヒットしたサブカルショップ

そんな図々しいサブカルのみなさまがやってくれたのが「primaniacs(プリマニアックス) 銀座本店」ですよ。これがまあ正直ひどい。

アニメ、ゲーム、漫画のグッズ、妖怪や歴史モチーフのグッズまで取り揃えて銀座に新しい風を吹かせているらしいのですが、中野ブロードウェイの店を銀座に持ってきただけですよ。

とある記事によると「primaniacsの特長は、取り扱う商品がどれも『オシャレ』なこと。

20~30代の女性をターゲットとし、アクセサリーやファッションアイテムを中心としたラインアップは、いわゆる『オタグッズ』らしさが薄く、店舗の雰囲気はさながらインテリア・雑貨専門店のよう」とある。

その中でも目玉商品が「おそ松さん」のキャラクターをイメージしたフレグランス。6つ子のキャラクターそれぞれの性格をイメージして作り上げた本格的なフレグランスらしいんですが、いやいやオタク丸出しでは? 銀座さんはどう考えても怒っているに違いないですよ。

こうして銀座は中野になるのか

東京オリンピックが近いです。それに伴い地価も高騰しています。ただそれが終わったら銀座さんもお高く止まっていられるのでしょうか。

そんなに気取っている場合ではないんじゃないかと思います。さきほどの店から波及して、もしかしたらハイソを気取れなくなる日も近いのかもしれないですよ。

あんな中野ブロードウェイから持ってきた店が出店しちゃう自体にまでなってるんですから。オリンピック後に地価が落ちたらどうなるんですか。

ずっとハイカルチャー、ハイカルチャー言いまくってかなり持ち上げてきましたけど、もはや銀座=中野並みになってしまう日も近いですよ。超恐ろしい。

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