「エンターテイメントが好きで・・・」
音楽活動を行いながら、6店舗の飲食店を経営する代表取締役社長TUNE氏。
音楽と経営を繋ぐエンターテイメントへの想い。
芸能界に憧れた少年時代から、今に至るまでの経緯。
そして地元池袋を愛するTUNE氏の魅力が詰まった言葉で、夢への想いを語ってくれた
ずっと夢があった
芸能界はなかなか難しい部分もあって、、
生まれも育ちも池袋なので、元々いろんなカルチャーに触れる機会があり、その中でもずっと音楽が好きでした。
中学3年生の時に文化祭で歌を歌ったんですよ。その時にあのChoo Choo Trainの元zooのメンバーの方の知り合いが文化祭を見てくれて。そこで声が掛かって中学3年生のときに芸能界というところと出会いましたね。
そのあと高校時代はずーっと芸能界に憧れて、常にデビューしたいっていう夢がありました。ダンスしたり歌ったりっていうのを繰り返してきて、20歳の時に一度メジャーデビューしたんですよ。
ただ、大人の事情とかいろんなものがあり、芸能界はなかなか難しい部分もあって、結局空中分解というか解散してしまったんです。
やっとデビューできたと思ったら1年でさーっと消えちゃって、え、これはちょっと難しいなって。
葛藤に泣いた夜もあるくらいの勢いで。わー、みたいな。
みなさんそうだと思うんですけど、まだ売れてない音楽活動っていうのはもちろんお金も出ないんでバイトとかしながらじゃないですか。
当時は父が経営している整体院でアルバイトしながらスケジュールに融通きかせてもらってて。だから急なライブが入ったとか、リハーサルが入ったっていうのも行けたんだけど、音楽活動が入れば入るほど仕事に出れないから、比例して収入が減ってしまって。
20歳から一人暮らししてたので、生活がカツカツ。”これ将来設計を考えていった時にこのままだと厳しいな”と思って。このまま音楽やってって成功すんのかな?なんて。
やめようと思って葛藤に泣いた夜もあるくらいの勢いで。わー、みたいな。
その頃からどんどん歌からも離れてしまって。曲は作ってもメンバーもいない状態。けど音楽を諦めきれなくて、ソロで色んな所にたまに歌いに行ってはコンテストで優勝したりしてたんですよ。
ただ毎回「それで?」っていう話で終わっちゃうんですよね、いつも。
しっかりビジネスが作れたらまた歌をやろうと思ったんです。
年を重ねて人生経験を積んでいくうちに、自分で応援歌とか人の背中を押す歌詞が書きたくなって。毎朝、満員電車に乗ってるサラリーマンであったり、OLであったり、もちろん学生さんだったり。そんな人たちの背中を押す歌詞を書くには僕もちゃんと社会を経験しないとな、って思ったんですよ。
それから空いてる時間でWワークを始めたんですよ。父の治療院の手伝いと知り合いがやってた飲食店で働いてみたんです。そこから飲食店で働いていく中で、どうやったらお客さんに来てもらえるだろう、どうやったらお客さんに喜んでもらえるだろう、っていうことをちょっとずつ試行錯誤して。
それから飲食店の方のお客さんが少しずつ増えていって、最初はアルバイトだったんですけど、すぐ店長になって。その時に思ったのが、
“仕事を作れたら、しっかりビジネスとして作れたら、また歌をやろう”
と思ったんです。そうなった時に僕が書ける歌詞の内容も説得力も変わってきますし、当然、時間とお金に少し余裕を持てると思って。でもそれが出来なかったらもう歌をやめようと思ったんです。それぐらいの覚悟でやろうと思ったんですよ。
音楽も飲食もエンタメ
音楽をまたやっていきたいと思って。
そこからは日曜日はライブ、平日は仕事みたいな、それを続けていた感じですね。
この時、当時働いていたダイニングバーを、前オーナーの事情で経営権を譲って頂いたんです。
2号店を出すタイミングで会社を設立しました。今度は貸し切りパーティースペースを。少人数で貸し切りが出来て、空いた時間に気軽にカラオケ歌ったりダーツができる様な。更にその直後に知り合いの方から沖縄の国際通りに物件が空いたぞって連絡が来たんです。
国際通りの路面店って滅多に空かないんで、その頃のバイトと一緒にすぐ見に行って。
家賃も当然高いんですけど、でも母が沖縄出身って事もあり、沖縄大好きなんでやりたいなって思って沖縄居酒屋を始めました。
そんな感じで会社も3年半になるんですけど、今では全部で6店舗(笑)
そんなこんなで仕事もどんどんできるようになってきて、そこで音楽をまたやっていきたいと思い始めて。
そして今はドリーミュージック所属、一昨年9月にメジャーデビューしたTRUMPのヴォーカルのTUNEとして活動してます。またデビューできました(笑)
実は、このTRUMPに入るキッカケも元々僕の店のお客さんの紹介だったんですよ。今のTRUMPのリーダーから「歌える人探してるんだよねー、ちょっと事務所のオーディション来てよー」って言われて、「マジすか!分かりました、これも縁なんで!」みたいな感じで行ったら受かりました(笑)
そこからどういうグループになるかってのは模索中の段階だったんですけど、信頼できるメンバーと試行錯誤して来ました。
どうやってお店良くしていこう、どうやってアーティストとして売り出していこう。
TRUMP初お披露目だって時にいきなりワンマンライブだったんですよ。
青山のフューチャーセブンって箱で。それを何とか成功させてスタートして、事務所の力を借りながら色んなとこでライブをしたりテレビも出演させてもらったり。
イベントをやっていきながら、どうやったらお客さんが来てくれるかなとか、どうやったら喜んでくれるかなとかって考えて。
要するに、良い曲だったり良いライブを作るのって、お店を作るのと似ていて。音楽の活動と飲食店の活動はすごく共通する部分が多いなって感じたんです。
会社も3年半続けてく内に、最初薄々感じてたものが、だんだん確信に変わってきて。
音楽のエンタメと飲食のビジネスってのがすごい似てるなと。
ただ芸能界はマジで難しい。あれだってもう運とかタイミングとか色んなものがこう多種多様過ぎて(笑)
手を取って歩くんじゃなく、一緒に走れ
飲食業もエンターテイメントだよって。見られてんだよって。
音楽と飲食店経営、よく二足の草鞋で大変だねとは言われるんすけど、考え方は僕一緒だと思ってるんで。
飲食店でも、エンターテイメントだよって。見られてんだよっていう。
生きてく為の“お金が欲しいから働く”とかは当然ですけど、結局は”自分は何をしたいの?”って。人生のことを考えるとやっぱり自分の可能性だったり、仕事に対してもやりたいことを試すべきだって。
だから今働いてる以上、この店を良くしていきたいって思うんだったら、良くするためにどうした方がいいかを常に考えて行動しなさい。”それがエンタメだよ”って。
そういうことは常日頃社員にも言ってますね。
音楽やってきたことが飲食や経営にすごく糧になってるなっていうのはありますね。
やらせてるって感じではなくて、一緒にやっている。
経営する上で大事にしている部分でいうと、簡単に聞こえるかもしれないけど、僕はやっぱり接客が大事だと思ってて。
飲食店で美味しいものを出すっていうのは当たり前だと思うんですよ。
美味しいご飯も美味しいお酒もありふれてる中で、最近よく思うのが、他の店に行った時に居心地が良いお店が少ないなって思うんです。
うちの会社はほぼ全員20代なんで、若いやつらが元気良く接客をして、若い同世代のお客さんに「この店いいな」って思ってもらったり、年配の方や30代40代の人たちも「若くて元気が良くていいね、元気もらえるよね」ってお店になりたいっていうのは、めちゃくちゃありますね。
僕そもそも会社経営する気なんてなかったし、飲食の夢もなかったんです。
ただ仕事を作っていく中で、僕が目標にしてるのは、今働いてる社員やアルバイトのスタッフの子たちを幸せにするって事。それは皆の大切な人生の大切な時間を共有してるからこそ、仕事の時間も最高であってほしい。 皆が成長する時間であってほしい。
だからこそ、やらせてるって感じではなくて、一緒にやってるチームって意識でいます。
一緒に手を取って”歩くんじゃなくて走れ”と。
まだまだ若いんだから。歩くのは、おっさんかおばさんになってからでいいんだから、今は取り敢えず走れって言って。だから結構スタッフみんな過酷な中だとは思うんですけど(笑)
あと1点を作るために頑張ります。
最終的にどうなりたいんだろうなぁ。歌で売れたらこの会社をみんなにあげる(笑)
けど夢は社員一人一人が家庭を持てるような、奥さんも子どもも幸せに出来るような人になって欲しい。そのためにはもちろん稼ぎも作んないといけないんで。そういう意味では個人的にめちゃくちゃお金持ちになりたいっていう考えは僕の中では全くなくて。
だけど社員を広げてさらに全員が良くなっていくためには、どんどん仕事って作っていかないといけない。現状維持っていう言葉は無いと思ってて。現状維持は絶対衰退していくなと思ってます。
確実に右斜め上を走っていきたいなっていうのは間違いなくありますね。
それこそもう定年も引き上げになって、何歳になるかわかんない。僕らの時になったら70歳とか?(笑)
それまでは走れる体力と気持ちがあったらずっと走り続けていたいです。
あと、人生は一度きりって言葉を常に意識しますね。だからやりたいことやった方がいいでしょって。歌もやりたいし、仕事もやりたいし、他のことなんかも色々やってみたりしちゃうし。
失敗してそこから得た経験があって成功するじゃないですか。だから「はい、やめた。はい、おしまい」だと何も残らなくて。
僕の好きな言葉が「やった事の後悔より、やらなかった事の後悔の方が大きい」って言葉。
その通りだなって。
やった事の後悔は、簡単に言えば失敗かもしれないけど、間違いなくそれは経験であり、成功する為の第一歩。
やらなかった後悔は、「無」でしかない。
だからこそ、本気でやりたい事をやる。
更には、本気でやりたい事の為ならやりたくない事もやる!
初めてこの言葉を聞いた時には、ん?と思ったんすけど、歳を重ねていくうちに全くその通りだなって思ってます。
総合して今の自分に点数をつけると、、めちゃくちゃ後悔はないんで、取り敢えず99点にしときます。この先下がる事もあるかもしれないし、あと1点を作るために頑張ろうかと。その1点が多分めちゃくちゃ難しいと思うんで。
全ては”エンタメ”
とにかく人を喜ばせたい。その一心で人生を駆け抜けてきたTUNE氏。
飲食店やTRUMPのパフォーマンスを見ても、”お客様にどうしたら喜んでもらえるのだろう”というTUNE氏のこだわりがとても感じることができる。
これからも音楽、そして経営者として人に喜びを与え続けていくだろう。
ぜひTRUMPやTUNE氏のお店でおもてなしを体験していただきたい。
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