THE SHIZUOKONOMIYAKI店主 シズオ氏。
青森県八戸市でバンド活動を行いながらお好み焼き屋をスタートさせた。
OCHIMUSYAとrhyrhyrhythmでボーカルを行う彼の生き様や、バンド・八戸にかける思いを語ってくれた。
THE SHIZUOKONIMIYAKI
衝動的に始めた
このお好み焼き屋(THE SHIZUOKONOMIYAKI)は割と衝動的に始めたんだよね。
まあキッカケとしては、八戸でライブハウス(八戸FOR ME)を地元のバンドマン達や仲間達で工事してみんなで作ってて。そこのビルの真上のテナントが空いてたから、俺もなんかそこで面白い事出来ないかなって思ったのが初期衝動。
んで、ライブハウスFOR MEでお好み焼きを俺が作るイベントがあって。
その時にたくさんお客さんが来てくれて、「めちゃくちゃ美味い!!」って言ってくれた時に、俺の頭の中にお好み焼きの神が降りてきたんだよね。(笑)
なんかすごく嬉しかったんだ。みんなが喜んでくれてるのが。
っていうのもあって上の空いた場所で店をやってみようと思ったんだよね。
本当に店ができたのもお好み焼きのイベントをやらせてくれたFOR ME店長の田村さんのお陰なんだよ。
思い入れ
お好み焼き屋を始めようと思ってそこから動き出したんだけど、とにかく自分たちで作りたかったから、壁だったり店内の配置なんかも全て自分たちで協力して作ったんだよね。
だから今すでに思い入れもすごくあるんだよ。
この店を作ったことでツアーで八戸に来てくれるバンドやお客さんもみんな寄ってくれて、「いい店ですね!」って言ってもらえるのが本当に嬉しいこと。
あと周りのみんなも自分たちで店作った事で「スゲー!」って言ってくれるようになった。(笑) それも嬉しいしね。
ただ、店を始めたからって俺的には何も変わってないしね。
昔から身体一つで働く事が生き甲斐かな。
基本貧乏性だし、貧乏暇無し。
あ!けど今はやたらと皆に心配されてる。日に日にやつれていってるって…。(笑)
お好み焼きイベント
もともとお好み焼き屋で働いてたことがあったんだよね。
その流れでさっき言ったFOR MEでお好み焼きを焼くイベントもやってもらえて。
そこでやっぱり、やり始めたからには皆に美味いものを食べてもらいたい!
美味いって言ってくれる顔もみたい!って思ったんだよね。
料理は心と愛情だと思うんです!
決して媚びる事なくこれからもやっていきたい。
THE SHIZUOKONOMIYAKIを通じて
食わず嫌い
店はライブハウスFOR MEの真上で開いてんだけど、俺の店に来る音楽に興味のないお客さんにもライブハウスや、バンドの楽しさや素晴らしさをこの店を通じて知ってもらえたらいいと思う。
迷ってるやついたらライブハウスFOR MEに引っ張って行って俺の好きなバンドマンのライブを見せてあげたい。
ライブもライブハウスも”食わず嫌い”の人が多い気がする。
このTHE SHIZUOKONOMIYAKIを通じて、1人でも多くの人がFOR MEや音楽と触れてくれて、みんなで酒飲んで、ライブ最高だった!なんて言ったりできる空間になるといいなって思ってるかな。
やりたい事
誰でもやりたい事があったら絶対やった方がいいと思う、店に限らず。
自信は後から付いてくるし、結果も後からついてくるしね。
じゃないと何も始まらないし、終われないしね。
強いて言うなら身体が後3体くらい欲しいかな。店に出てると見たいライブも見れない事多いから。(泣)
だけど人にやってもらうのも苦手。そこ一番辛いとこ。
もちろんみんなでもやっていきたいんだけど、自分でちゃんとやっている事が大事だと思ってるからね。
八戸から海外進出
今後の目標は、、、八戸から海外進出!!もあり得なくもない話なんだけど。(笑)
店のオープンイベントで、昼からお子ちゃまメインのイベントした時があってさ。
目の前で広島焼きを焼いてる時のそれを見る子供達の輝く瞳が忘れられなくて。
働く姿とか、汗とか、なんだろう…人間って素晴らしいっていうか。
日本の父親は偉大だぜ!!って事。(笑)
もっとお子ちゃま連れのファミリー達に食べてもらいたいな。子供の笑顔見たい。
そこで思う事は、休みの日、子育てでライブしたくても出来ない夢半ばなオッサン達にも昼にFOR MEでライブしてもらいたい。
要は親父達に発散してもらう事!!カッコいい親父を子供に見せて欲しい。
この店が託児所になっても構わない。
奥さん大事!!子供大事!!家族が1番大事!!皆が音楽を共有できるようにね。
そしたらもっと家族が幸せになれる気がする。だからもっと家族を巻き込んで欲しい!!
そういうのもあって日曜日の昼も営業できるようにしたいんだな。
鉄板焼きはワールドワイド!!
まさにメタルサウンド!!!ってアホやんw
人生は泡末夢幻
八戸への想い
都会に比べたら八戸は特に何にもないところ。観光地もさほどないし。
やる事中途半端だし、出る杭は打たれるし。車社会だから中心街は錆びれてるし。郊外賑わってるし。コンビニ多いし。大型ショッピングセンターで事足りるし。若い奴は都会へ出てくし。時間が止まってるんじゃねーかと錯覚する時もある。(笑)
だけどさ、
海も山も風も食べ物もとても心地良いんだなぁ。
活きのいい魚を捕る仲間の漁師さん達がいて、美味しいお米、新鮮な野菜を作る仲間の農家さん達がいて、美味しい肉を作る畜産業の仲間もいて、居酒屋さん、飲み屋さんやってる仲間達、画家さんやってる仲間達、プロのクラブDJやってる仲間達、バンドマンの仲間達、伝統芸能を守る仲間達が八戸に居る。
それだけでも有難いし、尊い。八戸は狭いようでとても広いよ。可能性だらけの街。
だからこそ思うのは、自分も含めてこれからも人に優しくなれる街であってほしいかな。
バンド活動について
若い頃、OCHIMUSYAで東京進出して、ガキの頃から夢だったプロのバンドマンになれた。
事務所が決まり、右も左も分からずに闇雲に東京へ飛び出した。
夢にまでみた海外アーティストとの共演も果たせた!八戸でやってるフェスの『八食サマーフリーライブ』も出れた!カッコいいバンド達ともライブできたし。
バンドはその後めちゃくちゃ売れた。(笑)
某有名バンドの元マネージャーも付いた。
でもやはり最後はセンス。
バンドのやり方やら人の付き合い方やら日々の生活やら何やらも全て含めて。東京は甘くはない事を目の当たりにしたよ。
楽しい事もあったし、辛い事もたくさんあった。失う事も多かった。それを20代でリアルに感じる事が出来てとても良かった。
だから今のOCHIMUSYAはゆっくりとやらせてもらってるよ。
rhyrhyrhythm
OCHIMUSYA投げ出して八戸へ逃げる様に帰ってきた。
音楽番組を観るのも嫌なくらい、びっくりするくらい音楽に触れてない20代後半の時期だった。そりゃそうだ。音楽から逃げ出したんだから。
自分自身をとても否定してた。俺はただの口だけ野郎だった。
社員で働いて出世しようと思ってた時期。会社もそうなるように臨んで俺を雇ってくれた。
それに応えるように、朝から晩まで働いて休みも削って。
たまに聞こえてくる周りからのOCHIMUSYAの話題に聞こえないフリして。ほんとの気持ちとは裏腹にこーだった、あーだったとか。上司の顔色伺いながら。ほんとの俺はこんなんじゃねーって。
気づいたら仕事の愚痴ばかりこぼしてたよ。上手く行かない事を他人のせいにしてた時期も沢山あった。何もかも嫌だった時期。何よりも自分が一番嫌いだった。
心も身体も限界で三年で転職したよ。もう少し我慢できれば良かったのかもしれない。でも自分に嘘をつくのは限界だった。そして少し休んでからの新しい職場。
自然と先輩や後輩ができた。みんなポジティブ。誰も俺の事を否定するやつなんか誰一人居なかった!もっと人生自由でいーじゃん!って感じさせてくれたんだ!仲間達のお陰でやっとほんとの自分に戻れたよ。
そこで生まれたのがTOBASEっていう曲とFREEDOM MUSIC WORLDっていう曲。
ここまでくるのに10年近くかかりました。(笑)
rhyrhyrhythmとしても『八食サマーフリーライブ』に17年振りに出れたしね。最高に嬉しかった!!
バンドをやる意味とかって…よく聞かれるけど、
そこに意味は無いよ。自分で作った歌を歌って、お客さんに聞いてもらって後は煮るなり焼くなり好きにしてくれたらそれがその曲が報われたんだなって思う。だから全力で聞いて欲しい。
今後のバンド活動と八戸
地元八戸から全国へ発信できたら良いな。レーベルも作ってアルバム作ってツアーしてさ。単発でも良いから。何回もその土地とライブハウスに足を運んでライブして。
みんな当たり前にしてるようでとても大変な事だよね。やってる本人達は大変だとは思ってないと思うけど。そういう当たり前の事をrhyrhyrhythmはまだ少ししか出来てないから。だから俺らはまだまだまだまだのバンドですよ。
頭で考えられる可能性をできるならば全力でやりたい。仕事もバンドも家族もお好み焼き屋も全部愛せる様に。
最後に
この記事を最後まで読んでくれた方、本当にありがとう!!(笑)
俺が大事にしてる言葉は、
有言実行。夢は叶う。
そうなりたいと願えば家族、友達、仲間がその答えを導いてくれるものだと思います。
一人では決して叶えられない。
周りの環境が支えてくれて、叶えてくれる。
だから夢は叶うんだ。
これからもずっと、そしてこの先も。
人生は泡末夢幻。
物事への感謝の気持ちを忘れずに。
夢に溢れたTHE SHIZUOKONOMIYAKIをこれからもどうぞよろしく!!
夢に溢れたTHE SHIZUOKONOMIYAKI
青森県八戸市でお好み焼き屋を始めたシズオ氏。
八戸を想う気持ちや、人を想う気持ちが溢れている。
本当にシズオ氏にあるのは”愛”なんだと感じさせられる。
店主シズオ氏の情熱、そして人間としての優しさと強さが感じられる”THE SHIZUOKONOMIYAKI”。
是非近くに行った際は立ち寄っていただきたい。