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カメラは私の伴侶 カメラマンおその

ART

2019.3.18

義務が嫌いで、大きな目標はない。

ただとにかくカメラが好きで、撮れるものならなんでもいい。

こだわりは、型にはまらないところ。
楽しい時も辛い時もそれをカメラが表現してくれる。

独自の目線、雰囲気を大事にする カメラマンおその

とりあえず何かを撮ってくのが好き

撮らせてもらってたらすごい楽しくて

学生の時からずっと写真を撮るのが好きで。でももちろんその時は携帯とかだったんですよ。どんどん携帯のカメラ画質じゃ物足りなくなってきて、それでお金を貯めてカメラを買おうってなって。

その買ったカメラで友達と一緒に写真を撮るとか、景色の写真を撮ったりしてて。
写真がとにかくずっと好きだったんです。

就職してから友達にライブハウスに誘われて行くようになって、最初はその観に行ってたバンドさんの写真を携帯のカメラで撮ってたりして。そのあとカメラを買って、バンドさんに「ライブの写真撮影してもいいですか?」って聞いたらオッケーが出たんで、撮らせてもらって。

そしたらものすごく楽しくて、そこからハマっていきましたね。

頑張ってる人を見るのが好き

前からそうですけど、バンドが撮りたいからカメラをやってるっていうわけではなくて、とりあえず”何か”を撮ってくのが好きなんです。

カメラを始めてバンドさんを撮り始めたのは、ライブハウスで頑張ってる人を見るのが好きで。最初は頼まれれば撮るみたいな感じでやってました。

けど本当に昔からですけど、一通り撮れるものは全部撮りたいんです、何でも。

バンドさんだったり、きれいな景色だったり。今では仕事として依頼があればモデルさんとか、工場の中の写真とかを撮ってます。

ただ個人的に好きなときに撮るのは景色とかが多いです。

自分が撮って発信することで

けっこう最近はいろいろやれることも広がってきてて。

撮らせていただいてたバンドさんの繋がりからさらに繋がって、撮ったことない界隈の方からも依頼して頂いたりとか。こういう界隈もあったのか、みたいなのもあります。

そしてそっちを撮ってたらまたそこで人と出会って、またじゃあ違うかたちでって、どんどん広がってってる感じです。

そこから依頼してくれたバンドさんとかを自分が撮って発信することによって、多くの人がそのバンドさんのことを知ってくれればいいなっていうのは常に思ってます。そこからどんどんいろんな人に繋がっていけばいいなって。

バンドさんを撮ってるとお客さんとかからもけっこう話しかけてくださる方も多くて。そういうのが本当にありがたいし、いろいろ繋がっていって、本当におもしろいなと思ってます。

プライドも何もないので

好きなときに好きなものを撮りたいだけ

私の撮影のこだわりは、型にはまらないところ。普通カメラマンさんて物撮りの人とか、人物撮る人とかけっこう分かれると思うんですけど、私それが嫌で。

多分ライブ専門のカメラマンさんてけっこうプライド高い方が多くて。
私そういう意味ではプライドも何もないので。

好きなときに好きなものを撮りたいだけ。

私同じ世代であまりカメラマンの知り合いがいなくて。年下のライブカメラマンの子とかは、みんなけっこう撮ってる界隈が一緒だったりとかなので仲がいいみたいなんですけど。いろんな方から新年会とか誘われてるんですけど、まだあんまり行ったことがなくて。

普通に話したりとかしたいんですけど、現場が同じで初めましてのカメラマンさんとかは、けっこう喋らない方が多いので。すんって人が多いんです。だから最初はちょっと空気を察しにいきます、この人喋れる人だなとか。

あとSNSとかツイッター上では全然仲良くしてくれてるのですけど、でも会ったことないみたいな人も多くて。名前は知ってるけど、たぶんいざ会ったら気付いてもらえないんだろうな、とか。

その物の空気感をすごく大事にしてます

リハの写真も撮ってほしいって言われる時もあるんで、一緒に行って、リハも一緒に入って。リハを見てると、言ってもらわなくてもセトリとか今日のライブこんな感じみたいな流れが分かるので、いつもほんとはどのバンドさんもリハから入りたいんです。他に仕事が無ければ。

バンドにしても景色にしてもそうだし、その場所にある空気というか、雰囲気とかを重視していて。あんまり見たことないバンドさんだったら、YouTubeとかで見て、ライブこんな感じかっていうのはちょろっと見てから行ったりしてます。たぶんリハこんな感じだけどライブになるとYouTubeみたいになるんだろうなとか。

こだわりとしては”そのもの”の空気感をすごく大事にしてます。

けどカメラをやってて辛いことは荷物が重たい(笑)

それはでも一生ついて来るものなんですけど、けっこう自分の体力の面とか、日によって違うじゃないですか。体調と体力とか。それと自分の荷物がブッキングした日はマジで辛いです。

こんなへんちくりんにかまってくれてありがとう

真面目に、堅苦しく生きたくないんで。あんまり年上年下とかも気にしないタイプなんで、私年下の人から敬語使われるの嫌いで、常に同じでいたいんですよ。年上にもあんまり敬語は使わないし。
私にかまってくれてありがとうございました!みたいな感じなんですよね。

こんなへんちくりんにかまってくれてありがとうございましたみたいな。

私の中でバンドさんも目上というよりも、1日かまってくれたっていう感じなんですよね。だから先輩後輩じゃなくて。

それはバンドさんに限らず、そのバンドさんの話してくれたお客さんとかにもそうです。みなさん私にかまってくれてありがとう。って本当に常に思ってます。

義務が嫌い

こだわりっていうか留まりたくない

海外に行って、見たこと無いような景色だったりとか、日本の人があんま触れないような景色とかを撮っていきたいって思ってるんですが、実は狙ってる場所とかは何もなくて。

とりあえずここ行きたいっていうんじゃなくて、もう色んなとこ行きたい。
どこかに留まりたくないんですよね。

今行きたいのはフランスですけど、それはフランスに興味があって大学の時からずっと行きたいって思ってるだけで。
その場その場で撮りたいものを撮っていくカメラマン。

撮りたくないものってのはあんまり考えたことないけど、たぶん絶対今の私じゃできないことって、戦場カメラマンとか。そっちのほうは今絶対行けないって思って。

覚悟がきっと足りないかな。こんな平和ボケして20何年間生きてるんで。たぶん絶対無理だなと思って。だから戦場カメラマンとかそういう撮影してる人をすごく尊敬してます。

「ここどこ?」みたいな反応が楽しい

今後考えてるのが将来に海外とか色んなところ行って、普通みんなが見れないようなありきたりな景色じゃなくて、「ここ見ないでしょ!」みたいなところの景色を撮って、発信したいんですよね。

人が見ないような部分とか、ライブでもこんなシーンもあったんだっていう人があまり気づけないところを撮るのが好きって感じなのかな。

友達とか家族とかと旅行行った出先とかには必ずカメラを持って行って、その現場で撮るみたいな。そこで景色とか撮ってて。

カメラをやってる上で楽しいことって、自分が撮った写真を見て色んな人からの反応が来ること。まず撮った写真で、普通の写真なら「ここどこどこだよね?」みたいな感じになるんですけど、撮った写真で絶対みんなが知ってる場所なのに「ここどこ?」みたいな感じの反応来る時がたまにあって、それが楽しいです。

束縛はめんどくさい

どこかに留まりたくないっていう話でいうと、束縛とかが本当に嫌ですね。

「今日どこ行くの?」って言われて、「今日どこどこ行ってくる」って言って、「誰と?」って聞かれると「なんで?」ってなるんです。

逆に聞かれない方が、聞いてこないな、言ったほうがいいかなー?みたいになる。「行っておいで」って言われて、「今日は誰々と行ってくるから!」って自然な流れで言えるじゃないですか。そっちの方がいいです。

誰と行くの?とかっていう風になると、なんで?って。
誰と?って聞かれたとき義務感を感じるというか、義務が嫌いなんです。

義務感を感じてくるとそれで苦しくなってきちゃうんですよね。だからそうやって聞かれるのが嫌だから他の人と遊びに行かなくなるんです。
めんどくさくなっちゃって。で引きこもるっていうか、閉じこもるっていうか。閉じこもって閉じこもって、途中でもう嫌だってなって。バーンって。

自分の人生の記録

ずっと黒子として生きていきたい

今後もちろん写真で生活ができるようになっていきたいです。今は昼に普通の仕事をしながら夜ライブだったりを撮ってる感じなので。

でもカメラをやっててこうなればいいなっていうのは、写真を撮ることによって、自分がこの時代のこの時を生きてたっていう証明をしたくて。

自分は被写体じゃないけど、撮ることによってここにいた証として残る感じがいいです。ほんとに裏方がいいんですよ、ずっと黒子として生きていきたいんです。

表舞台に入りたいわけでもないし、自分が応援してるもの、自分が好きなものを撮っていきながら、この写真は誰が撮ったの?おそのだよっていうところで満足なんです。

私のこの姿を知ってるのも、別にみんなが知ってなくていいんですよ。
知ってる人だけ知ってくれればいいみたいな。
カメラマンとして好きなものを撮り続けて、それを見てくれる人がいるだけでいいんです。

いろいろやれることも増やしていきたい

最近静止画ではなく動画も初めてみたんです。動画チームの方に誘われて動画撮りに行ったのが撮り始めたきっかけなんですけど、それまで動画やったことなくて。

でも自分のためにもなるし、別にやってみたくないことでもないし。他にもいろいろやれることも増やしていきたいなって。
けどやっぱり好きなのは1人でぷらっと散歩しながら好きな景色を撮るのが好きだなって思います。

葉っぱとか、天道虫とか。 和む系。あとめっちゃ青い空とか。あとマジックアワーみたいな夕方の色がわーってなってるとことか、こないだ撮りに行きました。

自分はこれでしか表現できない

カメラは全然嫌いにならないですね。

もちろん撮った写真が、例えばバンドさん撮って、最近ダメだなとか思う時はありますけど、でも自分はこれでしか表現できないし。
そう思って悩み始めたら気分転換でちょっと考えるのやめて、カメラは持って違うの撮りに行ったりとか。

カメラがとにかく好きなんです。

自分が見たものを収められるというか、言葉じゃ表現できないけど、写真で表現できる。
自分の人生の記録ができる。そこが好きです。

私ここにいるんだなって。

そんな自分の人生の記録を現像して、それをアルバムにしたり。
あと展示会とかもちょいちょいやってるんで、その展示で使ったりとか。

死ぬ時に後悔しないように生きてください

みんなやりたいことやればいいと思います。

けっこう偏見あるじゃないですか、カメラマンもバンドやってる方も。正社員が1番みたいなのがすごい嫌で。
正社員じゃないとダメっていう風潮。そんなのまだやってるの?みたいな感じの風潮が嫌なんです。

自分が死ぬ時に後悔しないように生きてください。って思ってます。

でもそうやって自分らしく生きてる人って、写真撮ってるとすごい楽しそうに写るんですよ。それが好きで。

バンドもそうだけど、アンダーグラウンドのサブカルチャーを追いかけてる人はやっぱり自分らしく生きてる人とか、夢を追いかけてるような人が明らかに多いから。

そういうところに魅力というか魅了されて撮ってる感じですね。
とにかく楽しく自由に自分のやりたい事をやって、その中でそのものに対しての1番いい部分を出してあげれるような裏方でいたいです。

カメラは伴侶

私にとってカメラは伴侶かな。

たぶん何があっても手放せない。ずっと一緒にいるパートナーって感じ。
だから何を撮るにも別にいいわけで、そのカメラがあれば。そのカメラで自分の好きなシーンを撮っていければそれで良いんです。

自分が楽しい時も辛い時もそれを表現してくれるのはカメラなので。
自分がへこんでる時ってやっぱそういう写真になったりするんですよ。ダークネスな写真になります。枯葉とか撮ったり。今の気分はこんな陽気な感じじゃないなみたいな。元気な時は元気な葉っぱを撮ります。(笑)

そんなとこも含めて、カメラは私の伴侶です。

自分の好きなように生きる

好きなことを、やる為に何かを犠牲にするのではなく、

好きなことを、続ける為に頑張るのではなく、

好きなことを、好きな時にする。

おそのの写真には”自由”が表現されていて、好きなことを好きと言って、暗い時には暗いものを、明るい時には明るいものを。
感情を表しているそのカメラは、 “伴侶”ではなく”おその自身”のようにも感じる。

自由で、独創的なおそのの写真をみなさんもぜひ見て体験していただきたい。

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